Yo manのmanは何故メーンと発音されるのか?- /æ/ raising
1. manの発音はメーンなのか?
ラッパーのセリフのイメージも強い「ヨーメーン!」ですが、
このメーンは複数形のmenではなく単数のmanです。
しかし、ネイティブの発音を聞くと
限りなくmenと言っているように聞こえるのです。
実際の発音を聞いてみましょう↓
どうでしょうか?日本語として聞いても、
「メーン」に聞こえませんか?
イギリス英語のmanはどうでしょうか?
こちらも聞いてみましょう↓
どうでしょう?こちらの方がいわゆる
「あ」と「え」の間の音という説明が
しっくり来るのではないでしょうか?
あるいは、限りなく「あ」に近い
という言う方もいるかもしれません。
しかし、アメリカ英語では「え」で発音されています。
そうすると一つ疑問が生まれます。manが「メーン」なら、
複数形のmenはどうなるのか?
聞いてみましょう↓
はい、これも同じく「え」で言ってますよね。
それではどう発音仕分けているのか。
結論から言うとmanの方が母音が長く
「メエエエエエン」で、
menは母音を短く「メン」です。
音の長さに違いはありますが、
母音そのものの音色にはほとんど違いが出ません。
紛らわしいですね。
この様に、元々は/æ/の発音であったものが
/e/に変化してしまう現象を/æ/ raisingと言います。
この現象については、
日本語版はないため、この記事で解説していきます。
2. 例えば他にはどんな単語が?
よく起きやすい条件として、
/æ/の後に鼻音(m,n,ŋ)が来る場合というものがあります。
例えばcamp。最初に音声が"raised"されていて、
「え」に近くなっています。後に流れる音声が辞書通りの発音です
そしてcan。
そしてlanguage。/æ/の後に/ŋ/が来ています。
ルールをまとめると下記になります。
やりたい放題レベルで複雑に分岐しています。
ルールが適当されない単語は「その他」と分類されていて笑えます。
ネイティブでも他の方言を真似ることが
非常に難しい理由の一つとして、
「どの場合に発音がどうなるのか」を覚え、
普段の日常会話で
それを無意識に出すことが想像以上に
鍛錬が必要なスキルだからです。
基本的にGeneral USと書いてある列が
(一応)標準とされる発音ですので、基本的にはこの列を覚えられば良いでしょう。